当記事では
- ビジュアルプログラミング言語って何?
- ビジュアルプログラミング言語を使って何が得られるの?
- 試してみるにはどうすればいい?
といった疑問をかんたんに分かりやすく解決します。
ビジュアルプログラミング言語は子供でも簡単に使うことができて、思考力や問題解決力を鍛えるツールとして優秀です。
子供の将来のために、一度は試してみる価値があるツール(教育法)です。
ビジュアルプログラミング言語とは
ビジュアルプログラミング言語は、視覚的な情報だけで作れるプログラミング言語のことです。
難しい用語や特殊な言葉を覚える必要がなく、誰でも簡単にプログラムできるように作られたものが、ビジュアルプログラミング言語です。
一般的なプログラムのイメージは、英字と数字で書かれたテキストで、プログラミング言語を知らない人には解読不能なモノを想像すると思います。
そういった一般的にイメージされるテキストで書かれたプログラムは「テキストプログラミング言語」と呼ばれています。
これに対し「ビジュアルプログラミング言語」は絵・アイコン・ブロックの組み合わせで書かれたプログラムです。
テキストプログラミング言語
ビジュアルプログラミング言語
ビジュアルプログラミング言語の基本操作は、マウスでオブジェクトをドラッグ&ドロップするだけです。
キーボード操作に不慣れな子供でもかんたんに扱えるように作られています。
まったくキーボードを使わないわけではないですが、基本的にはマウス操作ができればストレスなく使うことができます。
ビジュアルプログラミング言語のメリット
ビジュアルプログラミング言語がどういうものか分かったけど、どんなメリットがあるの?と言うポイントについて見ていきます。
子供でも扱える
「プログラミング言語」を覚える必要がなく、難しい予備知識なしで、子供でも容易に扱うことができます。
なので、この特徴を生かして、2020年度から始まる小学校のプログラミング教育では、主にビジュアルプログラミング言語が使われます。
小学校のプログラミング言語必修化の詳細については、「小学校プログラミング教育必修化」の記事をご覧ください。
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小学校プログラミング教育必修化はいつから?なぜ?理由や内容をわかりやすく解説
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プログラミング的思考力を学ぶのに最適
ビジュアルプログラミング言語はプログラム言語を覚えることが目的ではありません。
目的は、プログラミング的思考力を学ぶことです。
では、「プログラミング的思考力って何?」というと以下の図が分かりやすいです。
プログラムは以下の図のようなプロセスで組み立てていきます。
どんなに大きなプログラムも、単純な命令の集まりです。
目的のプログラムを作るには、どんな命令・計算が必要か考え、単純な命令に分解します。
そして、分解した命令を最適な順番で繰り返したり、条件によって動かす命令を変えたりして組み立てていきます。
- 物事をシンプルに分解する
- 順番、繰り返し、条件分岐を組み合わせて実行する
- 失敗したら、また分解したところから考えなおす
プログラミング的思考力とは、物事を細分化し適切な順序で実行(行動)する思考力のことです。
文部科学省ではプログラミング的思考を以下のように説明しています。
「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」
プログラミング的思考はプログラムを作るためではなく、どんなことをするにも役に立つ思考力です。
幼少期の早い段階でプログラミング的思考の訓練をしておくと、後々どんなときにも子供を助けてくれる力となります。
問題解決力が鍛えられる
プログラムで目的を達成するためには、物事を細かく分解して、繰り返したり組み合わせたりしながらゴールに近づいていきます。
これは問題解決でも同じことが言えます。
問題解決するためには、問題を細分化し、細分化した問題を解決する手段を考え、手段を最適な順番で実行していく必要があります。
ビジュアルプログラミング言語を使って、思い通りに動くプログラムを作ることと、問題を解決することは似ています。
ビジュアルプログラミングに慣れておくと、問題解決のプロセスに勝手に慣れます。
学業でも部活でも社会人でも、将来ずっと必要な「問題解決力」のスキルを、子どものころから自然に高めることができます。
学校生活でも将来の職業でも役に立つ力を子供に身につけさせてあげたいですね。
それが、受験の成功や希望の職業に就くことにもつながります。
極論を言うとプログラムができるできないはどうでもよいです。
ビジュアルプログラミング言語の種類
ビジュアルプログラミング言語の代表的なものを紹介します。
Scratch(スクラッチ)
Scratch(スクラッチ)は、アメリカのマサチューセッツ工科大学のメディアラボが開発したプログラミング言語学習環境です。
GoogleChromeやSafariのブラウザでインターネットに接続する環境があれば使うことができます。
ビジュアルプログラミング言語の中で一番有名で、世界中の言語にも対応しています。
操作はシンプルで、命令の書かれたブロックをドラッグ&ドロップするだけで、アニメーションやシンプルなゲームをプログラム的に作成することができます。
Viscuit(ビスケット)
Viscuit(ビスケット)は、NTTの原田博士によって開発されたビジュアルプログラミング言語です。
単純なプログラムから複雑なプログラムまで、簡単な仕組みで作ることができます。
こっちらもパソコンやスマホのブラウザだけでも遊べますし、スマホ専用アプリもあります。
大人が使っても面白いと思います。
プログラミン
プログラミンは文部科学省が開発したビジュアルプログラミング教育環境です。
なるべく文字は使わないように絵が多く使われていて、小さい子供でも遊び感覚で使うことができます。
また、自分で描いた絵をプログラムで動かすこともできるので楽しいです。
子供が飽きないように丁寧に作られている印象です。
注意としては、プログラミンを使うにはFlashPlayerが必要なのですが、2020年にFlashPlayerのサポートが終了してしまいます。
ですが、別の環境での再開発は現段階では検討されてないようです。使えるうちに試しておきたいです。
公式プログラミン
まとめ:ビジュアルプログラミング言語は楽しみながら思考力を鍛えられる
ビジュアルプログラミング言語
- プログラミング言語を覚えなくても使える
- 子供でもかんたんに使える
- プログラミング的思考力を養える
- 問題解決力を養える
- どんな職業に就いても役に立つ力を鍛えられる
ビジュアルプログラミング言語を使うと、子供でもムリせずプログラミング的思考力や問題解決力を訓練できます。
こういった力は、勉強でもスポーツでも将来どんな職業に就いても必ず役に立つので、幼少期から鍛えておくと有利です。
2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されるということは、それだけプログラミング教育(思考)が今後は重要になってくるということです。