この記事では
- システムエンジニアって何する人?
- システムエンジニアの仕事内容
- システムエンジニアに必要なスキル
を簡単にわかりやすく紹介します。
システムエンジニアとは?何する人?資格は必要?
まず、システムエンジニアとは何をする人でどんな資格が必要なのかを紹介します。
システム開発関連業務に携わる人をシステムエンジニアと呼ぶ
システムエンジニアは、システム開発や関連業務に携わる人を指します。
ウィキペディアでは下記のように説明されています。
システムエンジニアは、大雑把に情報システム関連の業務に従事する者を指す用語である。システムエンジニアの職域に関する明確な定義は存在しないが、日本の企業では慣習的にコンピューターシステムやネットワーク・データベース等の情報システムに関わりながら以下のような業務を行う者を指すことが多い。
- 企画
- 設計
- 開発
- 評価
- プロジェクトマネジメント
- コンサル
- 工事
- 保守
- 運用
実際には上記の複数を兼任する場合、上記のいずれかは含まないような場合もあるが、その範囲は企業や団体によってまちまちであるため、上記以外にも使用例として様々な用法があると推察されるが、情報システム関連の業務に携わる者が大雑把にシステムエンジニアと呼ばれる傾向がある。
情報システム関連の業務に携わる人がおおざっぱにシステムエンジニアと呼ばれます。
「システムエンジニアなら当然コレができる」「コレができないとシステムエンジニアではない」といった明確な定義はないです。
- システムの企画と設計をおこなう人
- システムの設計とテストをおこなう人
- システムの設計と開発をおこなう人
- 開発チームのマネジメントをおこなう人
上記のような人達は、みんなシステムエンジニアと呼ぶことができます。
システムエンジニアに資格は必要なし
システムエンジニアに資格は必要ありません。
システムエンジニアは医者・弁護士・教師・消防士のように、国から「あなたは今日からシステムエンジニアです!」と指名されて名乗るような職業ではありません。
一般的な会社で言われる営業職や事務職などと同じで、システムエンジニアになるために公的な資格は必要ありません。
極端に言うと、「俺、システムエンジニアです!」と名乗ればあなたはシステムエンジニアです。
こういうと誤解が生まれるかもしれませんので補足すると、システムエンジニアになるための公的資格はありませんが、情報処理技術者試験などの「一定以上の知識があることを証明するIT資格」はもちろん持っていることに越したことはありません。
参考
情報処理技術者試験=経済産業省が実施する情報処理をおこなう人の知識・技術を問う国家試験
システムエンジニアが働く会社
システムエンジニアが働く会社は、メーカー・コンサル会社・SIerなどがあります。
SIerがピンとこない方もいるでしょう。
SIerとは、一言でいうと「システム構築を専門におこなう会社」のことです。
システムエンジニアの大半がこのSIerと呼ばれる会社で働いています。
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SIerの種類(分類)・特徴・業界構造をわかりやすく紹介
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システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアが、システム開発関連業務に携わる人だということが、なんとなくイメージができたと思います。
ここからは、仕事内容についてもう少し詳しく紹介します。
ただし、所属する会社やプロジェクトによって、いろんな仕事のやり方や仕事の順序があります。
ここで紹介するのはあくまで一般的な仕事内容です。
ですが、これがシステムエンジニアの仕事内容と言って間違いないものでもあります。
顧客と打ち合わせして要件を分析しシステムを提案する
顧客が何に困っているか・どんなことをしたいかをヒアリングします。
ヒアリングした結果を分析して顧客の要件を満たすシステムを考えます。
そしてシステムの要件をまとめた要件定義書を作成します。
参考
- 要件=重要・大切な用件、必要な条件
- 要件定義書=システムの要件をまとめた資料
システム開発費用を見積もる
要件定義書をもとにシステムの開発費用を見積もります。
作成する機能数や機器構成・ソフト代・必要な人員などからシステム開発金額を算出します。
顧客の予算をオーバーしてしまう場合は、システムの機能を削ったり機器のグレードを下げたりして、顧客の予算内で収まるような調整もおこないます。
システムの設計書を作成する
システムを作るためには設計書が必要です。
設計書がないとプログラミングができません。
設計書には
画面はいくつ?
どんな画面?
画面には何を入力する?
入力したデータを計算する?
計算式は?
書類を出力する?
といったことが書かれていて、プログラマがそれを見てプログラミングしてシステムを開発します。
参考
プログラムを書いてシステムを開発する人をプログラマと呼びます。システムエンジニアはプログラムを書かないことが多いです。
システムエンジニアはプログラミングをせずに設計書を書くだけの場合が多いですが、プログラミングを理解していないとまともな設計書は書けないので注意が必要です。
システム開発の管理
システムエンジニアは、プログラマへの指示や確認作業、管理作業をおこないます。
もし開発作業の進捗が遅れていれば、原因を考えて対策したり、課題が発生すれば課題解決のために動きます。
課題の解決には顧客の力が必要なことも多いので、必要に応じて顧客と課題を共有して、顧客と一緒に課題を解決していかなければならないこともあります。
システムのテスト・導入をおこなう
できあがってきたシステムが設計書通りに動くかテストして確認します。
システムがテストに合格すればいざ顧客へ納品(システム導入)します。
顧客が納品されたシステムを使いこなせるようなマニュアルを作成したり、顧客の元へ出向いて教育を実施するのもシステムエンジニアの仕事です。
ただし、マニュアル作成や教育はITオペレーターなどの専用の人材に任せることが多いです。
システムエンジニアに必要なスキル
システムエンジニアに必要なスキルは
- コミュニケーション能力
- マネジメント能力
- プログラミング・IT全般の知識
- リーダーシップ
があげられます。
具体的にどんな力かみていきましょう。
コミュニケーション能力
顧客との打ち合わせやプログラマへの指示・課題解決のための調整に走ったりすることが意外と多い仕事です。
PCに向かって黙々と作業していればいいわけではありません。
よってコミュニケーション能力が必要になってきます。
SEのコミュニケーションについては「SEに必要なコミュニケーション力と改善方法を紹介【陰キャでもOK】」の記事で詳しく紹介していますので参考にしていただければ幸いです。
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SEに必要なコミュニケーション力と改善方法を紹介【陰キャでもOK】
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マネジメント能力
システム開発はチームで進めていきます。
プログラマへの指示やスケジュールの調整などもおこないますので、目標や進捗を管理するスキルが必要です。
プロジェクトチームの人員計画などもおこないますので、メンバーのスキルを把握して最適な人員配置ができるような目も必要です。
自分だけでなく大きな視野で全体を見る力が必要です。
プログラミング・IT全般の知識
コミュニケーション能力やマネジメント能力は、プラスアルファーで必要なスキルですが、それを支える土台となるのはやはりプログラミングやIT全般の知識です。
システムのことを理解していないと顧客とまともな打ち合わせができませんし、プログラマへの指示も曖昧(あいまい)になってしまいます。
- プログラミング
- ネットワーク
- セキュリティ
- データベース
などのシステムを構成する幅広い知識があればあるほど、自分の武器となり仕事の幅も広がります。
リーダーシップ
さいごはリーダーシップ能力です。これは必須ではありません。
しかし、プログラマやチームメンバーの目標・チーム全体の方向性を示すこともときには必要です。
システムエンジニアの上の立場のプロジェクトリーダーには必須のスキルとなりますが、システムエンジニアのときから意識して行動できればよいですね。
まとめ:結局システムエンジニアとは?
システムエンジニアは、顧客が困っていることを解決する・便利になるモノをITシステムで作る人のことをいいます。
その中で
- 悩み事を聞いてモノを提案するだけの人
- ひとりで最初から最後まで全部やってあげる人
- モノを作る工程を管理するだけ人
など会社や状況によって任される役割は変わってきます。
また、あるプロジェクトでは提案するだけだったのに、別のプロジェクトではモノ作りの工程管理だけなど、同じ人でもプロジェクトが変われば役割が変わってくるようなこともあります。
このように、状況や立場で役割が変わってくるのがシステムエンジニアです。
役割は変わってきますが共通していることはことはITシステムを作って(使って)顧客の悩みや問題を解決する仕事であることです。
システムエンジニアとは?
- システム開発関連業務に携わる人
- 必須の資格はない
- プログラミングはしない場合が多い
- コミュニケーションスキルが重要
- プロジェクトチームメンバーを管理する能力もいる
- 意外と打ち合わせ・管理・書類作成の作業が多い
- 状況や立場で仕事内容(役割)が変わっていく
- とにかく顧客の悩み事をITシステムを使って解決する
当記事で少しでもシステムエンジニアとはどういった仕事か伝われば幸いです。